トツプページ |  セカンドライフ講座一覧 |

スペシヤリストを志す人へ

桐生 悠一

エグゼクティブ サマリー

(1) 名刺に書かれた専門家名は、仕事を求めていること、正当な報酬を要求していることの意志表示である。
(2)専門家の会合に積極的に参加して、情報蒐集と人脈形成に努める。
(3)良くできたホームページを持つ。こちらの希望通りにヒツトするキーワードを選んで組み込む。
(4)最初は何にでも応じる。仕事の実績と共に、やがて自分の専門性が絞られてくる。
(5)専門家は遅刻しないこと、どんな仕事でも廻せる人脈を持つことが肝要。
(6)公的な仕事には全て定年(通常max.70歳)がある。人脈があればそれ以上の年齢でも可能である。
(7)本を出版し、講習会の講師をやり、顧客の依頼を待つのが専門家として最も効率が良い処世法である。
(8)?専門家として世間との密接な関係を維持することは、セカンドライフを充実させる優れた方策である。

1.資格の効用

●国家試験資格である弁護士、弁理士、公認会計士(以下、会計士と略)、税理士、司法書士、行政書士、 社会保険労務士(以下、社労士と略)、中小企業診断士(以下、診断士と略)、ファイナンシャルプランナー(以下、FPと略) 等を主な対象として議論を進める。その他にも資格を挙げれば、宅地建物取引主任者、介護福祉士、危険物取扱主任者、 1級・2級建築士、消費生活アドバイザー、第一種・第二種電気工事士、旅行業務取扱主任者、マンション管理士・主任者、 等々と多数あり、それらも準ずると考えてほしい。
参考までに、この講座で対象とする資格からは若干離れるものも含むが、日本経済新聞2003/2/15によると、 「中高年が挑戦したい資格」の順位は次のようであった。
   1位 ファイナンシヤルプランナー        6位 消費生活アドバイザー
   2位 実用英語検定                6位 マンシヨン管理士
   3位 社会保険労務士              8位 余暇生活開発士
   4位 ケアマネジヤー(介護支援専門家)     9位 造園技能士
   5位 ホームヘルパー              10位 介護福祉士
●名刺にその資格を表示することは、その資格が対象とする業務を斡旋・提供されることを希望している という意志表示なのである。名刺は看板だと思えばよい。自分の経験でも、初対面の人に名刺を渡したお蔭で 仕事なり関連人脈なりを紹介してもらった場面が何回もある。
●セカンドライフで資格等を一切持たない人の場合は専門分野に関して何らかの労力提供を行なった場合も、 菓子箱程度でお茶を濁されるケースが多い。相手の人は貴方の人格を尊重して、金銭的な報酬を渡すのは失礼 でないかと思っている。
有資格者にその専門分野で仕事をさせた場合は、例外なく適正な報酬が支払われる。「お金だけなのか」との声が 聞こえそうだが、金銭は自分の専門技能が世間で認められ評価されたとの精神的満足感と密接に結びついており、 生き甲斐を支える大事な要素なのである。ボランティア活動においてさえ、少額でも報酬を伴うものは、全く無報酬 のものより耐久性・永続性があることが知られている。
●資格の有無に関わらないが、専門性ある仕事を業としていると、実に様々な人との出会いに恵まれ、人生が豊かに なる実感が得られる。私の場合、特許等の相談に来る人たちの中に多数の大学生・大学院生がいる。子供と孫の間 くらいの若い人たちと話し合えるのもこの道の醍醐味である。また、専門柄多くのベンチヤー起業家と出会うが、 彼らから絶えず技術なり社会的動向なりの最先端の動きを教えられ刺激を受けるのも専門家としての余禄である。

2.スペシヤリストは一日にしてならず

●サラリーマンとして会社に入れば、途端に山なす仕事が与えられるであろう。ところがスペシヤリストにな 1/10 ったからといって、多分直ぐには仕事が来る訳ではない。まず、世間は貴方がスペシヤリストとして世に乗り出したこと を知らない。次に、貴方に大事な仕事を任せられるだけの経験・実績を貴方が示せる訳ではない。 仕事がもらえるようになるには、それなりに八方手を尽くす必要がある。よほど人脈に恵まれた人でなければ最初の内は 極めて緩慢にしか仕事量が増加しないものである。
●弁護士の方から、一人前になるには10年かかると聞く。また、経営士の方からは一人前の報酬が得られるようになるのに 20年かかった、自分には子供がいなかったからそれに耐えられた、とも聞いた。スペシヤリストの道は厳しいのである。 よほど良い指導者にでも付かぬ限り、最初の収入は少ないので、結婚前に独立するか、定年後の年金生活者がなるか何れ かが経済的に安全な道のようだ。ただし、後者はうまく仕事が廻り出した頃に人生のタイムオーバーの年齢になる。 まさにこの問題でS1氏は悩んでいる。
●自分の経験では、スペシヤリストとして業界に身を曝していると、やがて思いがけないところから仕事が提供される ようになる。このような「犬も歩けば」効果と、こなした仕事の依頼者からの口コミで新たに紹介される「口コミ」効果が 相俟って、2〜3年すると「この業界に長くいると、それなりに仕事が増えそうだ」という確かな実感を味わえるようになる。 それまでが辛抱のしどころだと思われる。

3.顧客層の選定での要注意事項

●これまで勤務していた企業、或いはその関連企業から仕事をもらうのは、スペシヤリストとしての仕事量の確保が確実 で、立ち上がりが非常に早いメリツトがある。一方、この方向に進むと一般不特定領域の顧客を開拓する機会がなくなり、 ますます特定企業に特化してしまう。同業のスペシヤリストたちも「あの人はあの会社の専任だから」と評判して、 その人脈からの紹介・斡旋が無くなるデメリツトがある。勿論、そのようなことをものともせず、その企業だけで スタツフを使ってこなさなければならないほどに仕事が続くなら決して悪い選択ではない。私の知る範囲では、 営業や生産管理の分野では仕事量が最初は充分あってもやがて尻すぼみになり易いが、弁理士では仕事がコンスタント に続くケースが多いようだ。
●海外協力事業団(JICA)のような海外勤務の仕事は一般にペイが良い。しかし、海外に出かけている期間が長くなり 勝ちで、その間、日本の業界と縁が切れてしまう。折角日本で築いたルートが痩せ細ってしまうデメリツトがある。 海外専任となる決意が必要なようである。

4.職種による特質

4・1仕事量の変動の多寡

スペシヤリストには業務の繁閑で3種のタイプがある。第一は社労士、税理士等で、企業が存続する限り、毎月継続的 に業務が発生するタイプのものである。
第二は弁護士、会計士、司法書士、行政書士等のように決算の監査、役員交代、登記更新等で定期的・間欠的に業務が発生するものである。
第三は診断士、経営士のように企業がISO認定、企業診断、従業員教育、認定制度取得、補助金申請等をする気にならなければ業務が全く発生しない部類のものである。
現時点で誰に聞いても一様に多忙であると答えるのは弁理士、社労士、行政書士等である。弁理士が忙しいのは、 その絶対人員が不足気味であることと、不況であればこそ企業は新製品開発に一層注力して特許出願件数が増えている ことによる。社労士、行政書士等の仕事は好不況に殆ど左右されない基礎代謝的性格のためであり、経営状況が苦しいから といって節減できないサービスである。
第三グループは絶不況の現在は企業の経費削減の煽りを一番先に受けて一般に仕事が激減している。 これらのことは世間の情勢を正確に観察し、常識を働かせれば凡その推察は付くはずであり、スペシヤリストの職種選定に 当って考慮すべき重要な要素である。

4・2 資格が必要な仕事と必要でない仕事

法廷で本人が自分の弁護をする、特許庁へ本人が特許願書を提出する、税務署へ本人が所得税の申告書を提出する等、士業の多くは本人が無資格でも自分でその業務を行なうことを妨げない。しかし、本人の委託を 受けて代理人として行動することができるのは、これらの資格を有するスペシヤリストだけである。 一方で診断士は自治体の公的診断以外にはその種の権益を持たない。確かにこの資格はコンサルティング業務を行なう場合に響きが良いが、これがないからとてコンサルティング業務を行なうに何の支障もない。 後ほど出てくるS1氏は何の資格も持っていないが、本及びセミナーで有名であり、まさに診断士の活動領域で大活躍である。この分野では本当に実力がある人は資格を要しない。しかし、そこまで行かない場合は 診断士等の肩書きはスペシヤリストとしての活動に欠かせない。
この辺の資格の有効範囲を見極めて、取得目標を定める必要がある。

4・3 資格取得時期と維持費用の問題

資格取得には一定の努力と費用が要求されるが、その維持もまた無料ではない。診断士の例では資格の維持と同業者会の会費におよそ年間5万円は掛かる。これは安い方で、職種によっては25万円などもある。 サラリーマンの場合は資格を所持していてもそれを使って副業を行なうのは困難である。スペシヤリストとして開業するまでにこの期間が10年間あると、この間の維持費用は50万円以上に及ぶ。そう簡単に仕事で回収できる金額ではない。診断士協会の場合はたまたま1年でも先に資格を取得した人が協会内では優位に立てるから、早くから資格を取得することが全くの無意味とはいえないが、それだけのことである。 資格を一生のどの時点で取得するかも考えておきたい。

5.情報収集と営業活動

5・1 実務に関するノウハウ収集法

国家試験資格を取得したからといって、いきなり一人前に仕事をこなせるものではない。診断士の場合であれば、 少なくとも最初の内は診断士仲間の研究会や地方支部の総会・懇親会・行楽等に積極的に参加して知り合った仲間 との情報交換が必要である。
中小企業総合事業団、省エネルギーセンター等は口コミ的に募集する。東京都商工会連合会、東京都商工指 導部等はオープンに登録させてくれるが、これとて雑誌等で公募している訳でないので判り難い。 結局は仲間との情報交換や、診断実習でお世話になった先生からの伝手で段々事情が判ってくる職人社会的な迂遠な プロセスに拠らざるを得ない。何か本を読んで、その職業のノウハウが独学で習得できるような世界ではない。
プロコンは本当に良い仕事のネタ、或いは報酬の目安等は通常教えない(酒席等で断片的情報が聞かれる)。最近その道に入った先輩であれば、これらの必要な情報収集で大変な苦労をしているから、どのような情報が大切かを身に沁みて知っている。このような先輩から情報を得るのが最も効率が良い。 在職中からその方面の仲間や先輩と関係を作って、情報収集・人脈形成に努めることができればスムーズにスペシヤリストの世界に参入することができる。

5・2 ホームページによる営業活動

(1)自分のホームページを持つ

今の社会ではホームページがなければ、世間がその人物が存在することを認知する手段がない。 勿論、テレビや新聞・雑誌等に紹介されるか、出版できれば更に効果的だが、誰にでもある機会ではない。
医業経営コンサルタントA氏は本年「ビジネスプランの書き方」の本を出版した。これはA氏のホームページに 「ビジネスプラン」についていろいろ書いていたのを、出版社の若手の企画者が検索で見つけて紹介なしで訪問し、 執筆が決定している。本人が一定部数買取る義務なしにである。当然、「ビジネスプラン」で検索してヒツトした ホームページは他にも多数あるが、その中から選ばれた訳である。今日は見ず知らずの人たちがインターネツトで 情報発信・情報収集しなければ世の中が廻っていかない時代になっている。
なお、顧客はスペシヤリストに仕事を頼む時、どれだけ報酬を要求されるか心配で堪らない。 このことを配慮してホームページに書く報酬表は仕事の種類別に1件幾らと定額かそれに近い形で開示したい。 明朗会計である。「お安くします。直ぐに見積りを提出する」方式や「積算式の詳細な見積り」方式は敬遠され易い。

(2)グループに属し、共同のホームページを持つ

何らかの共通基盤を有するスペシヤリストの集団が共同のホームページを運営する場合である。 M協会は経営コンサルタントの集団である。三鷹市近郊に所在する弁護士、弁理士、司法書士、行政書士、税理士、 社労士、診断士等で編成されたNPOである。このようなグループに参加してホームページ上に自分の専門分野・得意領域を 開示し、自分のホームページがあるなら、そこへのリンクも張っておくのは有効である。
顧客はいろいろな相談事を抱えており、その都度その仕事に合った専門家に接触するより、巾広い専門家を擁し、 どんな相談事にも乗ってもらえる信頼できるグループに接触する方が安心できる。このようなホームページは 個人ベースのものよりアクセスされる機会が格段に多くなる。この場合は、自分のホームページを持っていなくても 充分に社会との接点を有することになる。
士業集団ではないがNPO・シニアSOHO小金井も、そのホームページの中に「お役立ち情報」という形で会員の得意分野を開示する区画を運営しており、その狙いはM協会と同じである。

(3)キーワードの重要性

ホームページで死活的に重要なのはキーワードである。自分が受注したい仕事を持つ顧客がどのようなキーワードで 検索するかについて想像力を働かせ、検索エンジンがサーチして来る際にそのキーワードを拾ってもらえるような工夫が 必要である。意外なことに多くのホームページの最上層で適切なキーワードが露出されていない。
例えば、I協会は初期段階のベンチヤーを支援する専門家集団である。初期段階のベンチヤーを資金面・経営面で支援する 人々を一般にエンジェルという。ベンチヤーは支援を求めてホームページを検索する時にキーワードとして「エンジェル」 を用いるであろう。しかし、ホームページ最上層にあるこの協会の名称にもコメントにも「エンジェル」が入っていない。 勿論、文章を読めば活動の内容が「エンジェル」であることが判る。しかし、検索エンジンは文章を読んでその意味する ところを解釈するのでなく、価値がありそうなキーワードを拾って行くだけである。
自分の求める相手と出会うにはどのようなキーワードが最適なのか、我々はその智慧が問われる時代に生きている。

5・3 グループによる営業活動

気の合った専門家仲間数人とグループを編成する、地域診断士会のような大きいグループ、地域の異業種士業の大きな グループなどいろんな形態がある。一般にグループによる受注活動は個人ベースの受注活動より認知度が高く、 信頼を得易い利点がある。
特に官公庁・自治体やその下部団体からの受注はNPOであることが必要条件になっている場合が多くなりつつある。
セカンドライフでのスペシヤリストには多分全国を股にかけた活動は馴染まないので、地域性のあるグループを選ぶ のも一つの見識であると思う。
 ケーススタディー1:M協会
●三鷹市は100社以上を収容する4ヶ所のインキュベーション施設を擁し、SOHO・ベンチヤーのメツカの一つである。 (他に渋谷のビツトバレー、神奈川サイエンスパーク等が有名) 当協会はTMOである(株)まちづくり三鷹の活動を支える 専門家集団の一つである。(他にシニアSOHO三鷹、等)
●毎木曜日に三鷹産業プラザで(株)まちづくり三鷹が運営する無料経営相談(無料なのは相談にくる人で、 専門家は報酬を受けている)を当協会は担当している。会員は専門分野を登録して依頼者に対応する。 グループの強味で、相談内容が自分の守備範囲を外れても代りに引受けてくれる専門家を紹介できる。 仕事柄いろんな専門家と出会うので、知り合って互いに仕事を紹介し合う機会も多い。
●(株)まちづくり三鷹から例年「ビジネスプラン・コンテスト」の書面審査を受注している。 協会は商業系3名、技術系3名のWGを編制して応募者のビジネスプラン約50件のスコアリングを行ない、 「審査表」を提出し、内容を説明する。三鷹商工会からも同じく無料相談を請負っている。 これらはグループであればこそ可能となった案件である。
●NPOとなった機会にホームページを充実し、各種専門家を擁する組織であることを売物にして会員制のコンサルティング業務に積極的に進出すべく行動に移った。

5・4 公的機関の専門家グループへの登録

各種の公的機関が登録専門家制度を有している。私が経験した範囲でその実状について報告しよう。

(1) エキスパートバンク

東京都商工会連合会はエキスパートバンクという制度を持っている。何らかの専門性を持っている人々が自分の専門性 をもって登録している。現在は診断士、弁護士、弁理士、教職者など約200人の専門家が登録している。各自治体の商工会が 取次いで、連合会本部が専門家の派遣手配をしている。
同一件の最初の1回は連合会の指導員が同伴してくるが、2回目以降は専門家に任されることが多い。私は登録後4年半 で44回の支援を行なっている。
  エキスパートバンクの支援依頼の内容はパソコンの指導、店舗展示、ポツプ広告作成が最も多く、技術では 知的財産権関係が多い。何が多いかは毎年度発表される指導実績一覧表を見るとよく判る。従って専門性の登録ではできる だけ需要が多い分野を得意分野として選ぶのが受注のコツである。

(2)東京都商工指導部・登録指導員

診断士は自治体の経営指導員のカバーしきれない部分(消化能力、専門性等)を補うため設けられた制度である。 ここの仕事は診断士の資格を有する者だけが起用される。
東京都は全予算を毎年大幅減でシーリングしており、件数が激減しているため、従来起用していた診断士に仕事を廻すだけで精一杯となっている。私はエキスパートバンクへ登録したと同じ専門性で登録してあるが、残念ながら唯の1件も依頼がなかった。衰退分野に幾らアプローチしても駄目だということである。 結局、この制度は最近廃止された。

(3)省エネルギーセンター

98年5月から1年間非常勤嘱託として127日間勤務した。業務は無料省エネ診断の受診先の決定(150社)、 日程と省エネ専門員(約60名登録:2名1組で診断)の決定(ディスパツチヤー業務)、診断への参加(28社)等である。 電気技術者としての専門性が直接活かせて充実感があった。
専門家への発注業務に直接携わる稀有な経験で、得るところが多かった。ディスパツチヤーは専門家が申告している専門性 と受診先の要望事項をマツチングさせて人選する。専門家はともすれば限られたスペースの中に自分の専門性を多分絶対 の自信がある細分化された分野で書いてくる。技術の小分類で書く訳である。これだと受診先の希望診断領域となかなか マツチングしない。むしろ大分類で「電動機応用」「空調全般」と書いてくれた方がマツチングの機会が格段に高くなる。 この経験でスペシヤリストとして登録する時の専門性の記述を適切に行うこと、その時代の需要が最も多い分野に専門性 を合わせることの重要性を知った。
後に知り合ったK弁護士も、「自分の得意分野は渉外特許なのだが、それをいうとそれ以外の用件の顧客が付かなくなるので、 いわないことにしている。」といみじくも語っておられる。

5・5 有力者のスタツフとなること

スペシヤリストになりたての時点では、その専門分野での仕事のやり方やコツといったものが判らず、安定顧客も持っている訳でない。この段階をその専門分野での有力者のスタツフ、或いは協力者として過し、仕事のやり方を身に付け、場合によったら顧客を分けてもらう経過をとる人は多い。一種の徒弟制度である。 診断士等であれば、地域等のボスに食い込み、取り巻き勢力の一部となり、仕事を分けてもらう行き方である。 これも大事なスペシヤリストの成長過程の一つのモデルである。自分の経験を述べよう。
 ケーススタディー2:N(株)
政治家のK氏を応援する会で知合った人から、その人の大学の先輩であるK市のS1氏(当時68)を紹介された。 大手商社の技術屋で60歳からこの仕事に入った。全くの一匹狼である。最初は全然うまく行っていない。 64歳で商社当時から知り合っていたT経済新報社の人に勧められて「ベンチヤー・中小企業のため の公的資金の上手な利用法」177頁を執筆してから世間で注目され、セミナー屋に珍重され、セミナー(10万円/回) 終了後に受講者の2〜3%が仕事で照会してくる。今では本人は割り切ってこの営業機能に徹し、数名擁する私のような 社外スタツフに中小創造法認定申請書、各種助成金・補助金申請書、事業計画書を作成させている。油に乗りきった状態で 事業意欲極めて旺盛、戦線がやや拡大気味である。
私はS1氏の傘下に入って5年間で認定制度申請書17件、補助金申請書19件、事業計画書3件、特許・実用新案5件を 請けさせていただいた。その仕事の種類の一端を披露すると、剥離タイルの固定、可動床、手形・小切手の電子記録化、 海外生活情報のコンテンツサプライヤー、防振防音ジヤクージユニツトバス、固定肝抗癌剤注入療法用カテーテル、 立体駐輪場、地下立体駐車場、リサイクル包装袋、電子カルテによる総合診療システム、自然食ドツグフード、マンガ喫茶、 中華薬膳デリバリーサービス等、千変万化で誠に面白い。
ベンチヤービジネス的なものが多く、これが私が現在、ベンチヤー起業家の支援に比重がかかりつつある原 体験となっている。これらの案件の多くは当時の私の力では受注し得なかったものである。後述するように、 有力者のスタツフとしての仕事の報酬はやや分が悪いが、受注あっての仕事であり、専門性は仕事を通じて磨かれて行く ものなので、このようなプロセスは大事にしなければならない。

5・6 本を出版して有力者となること

私に身近なS1氏、A氏、I弁護士はそれぞれ専門分野で本を出版してその道の権威となった。出版は世間の認知度を 高める最善の方策であると思う。一旦、権威を確立してしまうと、ものごとは良い方へ回転し始めるようである。
1人では無理でも、気の合った何人かの仲間でその時代の需要が高い分野の1冊の本、或いは専門誌の連載記事の企画 を出版社に売り込み、その本或いは記事を足がかりに発展しているグループもよく見かける。これは仲間としての求心力を 強める上でも優れた行き方である。
良い本であればセミナー会社からアプローチしてきて、セミナー講師として一層認知度を高め、そのセミナーに その本をテキストとして使用することにより販売部数を上げることができる。
創立3年目に入るベンチヤー支援団体I協会の理事会で、支援の実を上げるために、如何にしてベンチヤー起業家 からの認知度を高めるかの議論が出た。私はI協会として本を出版するのが最善の方策と提案し、直ちに採用された。 現在、Y代表はベンチヤーの立上げに関するカツパブツクス的ガイドブツクを執筆中であり、私が専門分野からそれを 支える具体的マニュアルを電子図書館方式で協会のホームページにアツプすべく行動開始した。これも一種の本の出版である。

6.専門性の模索と確立

国家試験に合格して医師資格を取得した医者は、やがて外科医、内科医、小児科医等々自分の専門領域を搾り込んで実務に 就く。同じことが士業でも行なわれる。特別な動機があって早く専門性が絞り込めた場合は幸運だか、そうでない場合は 最初の間は多分時間的余裕があるので、無理に絞り込まずに幅広く網を張って、自分の人脈、好み、能力等に最も適合した 種類の仕事に段々収斂して行くのを待った方が良いようだ。
この初期の開拓が大変である。一般にはできるだけ多くの団体、グループに属して機会を求めることになるので出費も 馬鹿にはならない。しかし、うまく廻り始めると末広がりに仕事を開拓でき、良い顧客を得ることができるようである。 当然ながら最初は仕事を選り好みできる立場にない。何でも勉強だと思ってやらせていただくことになる。最初は仕事の 範囲の拡大期となる。
やがて仕事量が充分確保できるようになると、できるだけ良い顧客は自分の手許に残し、テーマや作業量等で対応し きれない顧客は他の人に紹介できるようになる。この時、自分で対応できない顧客を断らないで、 自分の人脈の中の最適任者に紹介できることが大切である。このため、プロコンとしての人脈開拓が大事になる。
初期の拡大を経て成熟期の絞込みへ、これが専門性の絞込みに必要なプロセスであるようだ。
ケーススタディー3:私の場合
退職後2年間は業務可能性を求めて接触範囲を積極的に広げてきた。 1.海外協力事業団(JICA)の仕事が取れるとの触れ込みで診断士仲間がつくった中国語研究会に入り、試験を受けて準4級の資格を取得した。しかし、 JICAの社外専門家との契約も70歳までだし、ある案件で会のリーダーが実力がありながら年齢制限で契約できなかったのを 見て失望し、研究会から退いた。
2.診断実習の先生は診断士協会の有力者であるが、大変頑張って仕事している割には良い仕事が少ないようなので 順次距離を置いてP研究会からも遠ざかり、やがて縁が切れた。
3.協会の三多摩支会の会合には2年間は欠かさず出席して充分に情報収集ができた。このことは感謝している。 会員の出席率は約15%、支会の役員(凡そ50人分の役職がある)になるのが出席者の主な関心事のようで、自分の人生観に 合わないので深入りしないようにしている。しかし、この支会が年末に行なう「10分セミナー」は今でも懐かしい。 3回参加したが、聴衆の一人の斡旋で診断士仲間のE研究会で2時間の講演「省エネルギーの現状と課題」をやらせて いただいたし、その講演を聴いた人からの紹介で八王子子供科学館で少年少女相手の「私たちの生活を支えるエネルギー」 なる省エネ講演会をやらせていただいた。
4.以前の勤務先の友人でプロコンになっている人から省エネルギーセンターの仕事を紹介され、約1年間貴重な体験をした。 同じく後輩の人の紹介で、電気商工新聞に10回連載の省エネ署名記事を書かせていただいた。
5.この時期に併行してある政治家の後援会で、ある人から(名刺の「診断士」が役立った)前述N(株)の紹介を受け、 今日まで社外スタツフを務めている。
6.診断士の同期生仲間の情報交換で、東京都商工会連合会のエキスパートバンクへの登録と東京都商工指導部・登録指導員 への登録を行なった。東京都商工会議所への登録は対象地域が23区になり、やや遠隔地対象なので、機会はあったが 申し込まなかった。
7.前述「10分セミナー」の聴衆が代表を務めるM協会に入会を勧誘され、現在は副代表を務めさせていただいている。 地域に密着した専門家としての活動ができる嬉しいプラツトフォームである。
8.M協会のI弁護士に勧誘されて、ベンチヤー支援団体であるI協会に入会し、NPO化を機会に理事を務めさせて いただいている。やがて収穫期に入るものと期待している。
以上の例を見ていると連鎖反応的に思いがけないところから新しい展開があることが理解できよう。進んで見知らぬ人たちの中に飛び込んで行く時に道は拓けるのである。

7.公的業務には必ずある定年

公的機関あるいは団体の仕事を請ける場合は、以下のような定年が厳然と存在する。
●中小企業総合事業団及び省エネルギーセンターの業務技術員(非常勤嘱託)は依頼年度において満65歳以下で、 任期は3年である。
●省エネルギーセンターが診断業務に起用する外部専門員には表向き年齢制限はないが、運営実態としては68歳以上の人 を避けている。
●海外協力事業団が海外に専門家を派遣する場合は任期中満70歳以下が条件。国内で起用する場合は73歳以下なら ケースバイケースで対応すると言う。
●東京都商工指導所依頼診断員は依頼年度において満70歳以下となっている。
●中小企業診断協会のビジネスクリニツクセンター等の業務斡旋の対象年齢は文書による年齢制限がないが、 内規として60歳迄として運営していると聞く。    診断士は自営業であるから、やる気さえあれば何歳になってもやれそうだが、実態は以上の例に見られる通りである。 高齢者にとっては悩ましい状況ではあるが、冷静に観察すると老害や老醜も見受けられ、能力維持には個人差が大きい とはいえ、社会的に一定の年齢制限を設けることは必要だと思う。
この制限を超越して活動したければ、組織・団体に依存せず活動すること。 例えば、 1.個人ベースでクライアントを開拓・定着させる
2.その道の大家となって講演会などで活躍する
3.自分がトツプである組織を作る、などがその方策
であろう。

8.報酬のベンチマーク

プロコンたちの報酬レベルについて、これまで集めてきた情報を以下に開示する。これらは一般に職業上の秘密として 秘匿され、外部の人は触れることが難しい。これらの断片的情報を総合すると報酬のベンチマーク(指標)が見えてくる。

8・1 時間報酬

●スペシヤリストのサービスが社会的に高く評価される米国では、次のような高額の例がある。
  精神分析医の報酬は1時間300ドル(映画「インデペンデンスディ」の一場面で)
  大企業相手のコーチング専門家の報酬は1時間350ドル(ニューズ・ウィークの記事)
  第1級の企業弁護士の1時間当たり手数料は600ドル(日経ビジネス2003/2/24号)
  日本では無形のサービスを高く評価する社会的観念がまだ希薄であり、実態は以下のようである。
●弁護士が1日10万円取れるようになるまでには10年間かかるとI弁護士(当時47)から聞いている。
●診断士協会の標準報酬は1日6時間ベースで10万円としているが、実際にこの値で取れた場合は自慢の種になって いるから通常はそれより低いようだ。技術士協会の標準報酬は1日15万円のようだが、火災保険の事故診断等には 確かにこの値が適用されているが、全体としては診断士と似たレベルである。報告書を書く時間は通常計算に入って いないので、時間報酬は実質的にはこの値の50〜70%になる。
●弁理士の標準報酬で、例えば特許出願は1件18万円以上とあるが、所要時間から逆算して1時間6,000〜8,000円の レベルであろうと推定できる。
●商工会関係の仕事では職員から「安くて申し訳ない」といわれながら半日2.5万円である。
●開業6年目の社労士・行政書士Y氏(当時44)は年収800万円台であった。約6,000円/時相当である。
●定年後、税理士に転じて1年後に年収1,500万円になった例があるそうだ。約1万円/時相当か。
●医業経営コンサルタント協会(年会費25万円)・認定コンサルタントのA氏(当時44)は訪問指導で1日15万円の報酬を得る。
●診断士が行なう特定診断助成事業の診断報酬は受診企業(1/3を負担)と話合いで決めるが、国の予算上の単価は 9万円/日(15,000円/時)である。報告書作成の時間を考慮すると実質半分になろう。
●中小企業診断士試験監督者の報酬は16,666円/日(交通費込み:約2,000円/時)である。
●省エネルギーセンターの技術員(非常勤嘱託)の報酬は3万円/日(3,750円/時)であり、契約出勤日数は120日/年である。
●同センターが起用する診断専門員の報酬は35,000円/日である。診断に1日、レポート作成に1日必要だから実質2,200円/時相当である。
●N社S1社長は講習会6時間コースを10万円(16,666円/時)で請けているが、事前準備に同等以上の時間を割いているから実質8,000円/時と推定する。 個別面談料は10分間3,000円(18,000円/時)としている。
●海外協力事業団JICAからロシアのトラック基地建設計画のための派遣コンサルティング事業では10万円/日支払われた。(G社K1社長談)
●同じくJICAの中国、ベトナム等の現地派遣コンサルティング事業の報酬は18,000円/日でボランティアの様なものであったと言う。 (K2氏談)前の例との整合性がとれておらず、不思議に思っている。
●一般的には診断士・技術士3〜8万円/日、ISO審査員10万円/日、セミナー5〜10万円/日。講演1〜2万円/回が相場の 目安だという。

   以上がスペシヤリストとしての業務に対する報酬の実態であった。この情報収集の過程で知り得た一般の人たちの 報酬レベルについて参考までに以下にまとめておく。
●日本人の勤労所得は平均2,208円/時である。自治体等が支給する報酬はこの数値を基準にしていることが多い。
●定年後の経験者を週4日ベースで雇用する場合の賃金はほぼ新入社員と同等(1,400円/時)が世間の相場である。(C社N社長談)
●私が画像処理装置の製造販売会社に社長の技術秘書の業務を紹介された時の提示賃金は、 週3日勤務で月18万円(1,875円/時)であった。
●小規模コンサルタント会社N社は週2回 事務所に出勤の場合は1,200円/時である。
●大学教授の助手12,000円/日、有名大学の講師1クルー5,000円、会社の技術顧問18,000円/日という。

8・2 成功報酬

●成功した場合に報酬が得られる業務契約は、着手しても成功が定かでないリスクが高い業務において採用される。 着手金と成功報酬の組合せ、低廉な時間報酬と成功報酬の組合せ、成功報酬単独の場合などの形態がある。 対象となる金額が大きい場合は料率が一般に5〜10%程度、対象金額が極めて小さい(数十万円程度)場合は30%もあり得る。 料率だけで多寡を批判できない面がある。
●T氏は社労士として顧問契約を結んでいる某社には開発補助金を毎年獲得してやっており、成功報酬として7%を 貰っている。1件1000万円程度だが、昨年は2000万円となり、社長と話し合って3.5%にした。

8・3 定額報酬

● 1件当りの作業量があまり変動しない場合に採用される報酬体系である。官庁等への届出は定額報酬に馴染む。 司法書士等による会社設立1件40万円といった例がある。実際は30万円程度になっているようだが、小規模の会社で あれば5万円で引受けてくれる事務所もある。
● この定額報酬というものは、依頼者にとっては非常に判り易くて安心して仕事を依頼できる特長がある。 できることなら、基本的には定額報酬の形をとり、可変部分を判り易く開示する報酬体系を採用することが望ましい。

8・4 顧問報酬

●社労士であるT氏は4社と顧問契約を結んでいる。初期には1社3.5万円で、契約更改時に相手と合意できれば 1月5万円にしてもらう。会社が活動する限り社労士の仕事は途切れなくあり、毎日こき使われているとは本人の弁である。
● 業歴37年の診断士S2氏(64)は「何時でも気軽に相談できる」条件で1社年2万円で約200社と顧問契約を結んでいる。
● 一般に顧問料は1社1月5万円の例が多いようだ。しかし、この平成不況が続いて昔のように何も相談することがなく ても何年も払い続けてくれる余裕はどの企業にもなくなった。現在は払うなら5万円以上働かせようというところ ばかりである。顧問になると企業の働きに対する期待水準が高くなるので嫌だ、というのがプロコンの本音である。

8・5 仲介手数料

● 講習会の後、受講者がセミナー会社を通じて講師に仕事を依頼してくる場合の仲介手数料は30%であるようだ。 また、有力者から仕事の紹介を受けた場合も、この料率が適用されているケースが多い。これを惜しむと、結局そのルート はその後、途絶えてしまうという。
● S1氏(72)は友人の弁理士と約束して、お互いに依頼者の紹介をして仕事が取れた場合は報酬の30%を紹介者に リベートとして渡すことにしている。
● M協会は、協会として受注した業務で個人が得た報酬の10%を協会に納めるルールにしている。 この率を決める時に高齢者は世間相場の料率をいい、若い人たちは低率を主張して大激論があった。 シニアSOHO三鷹も結果的に同じ料率で運営していると聞く。I協会の場合は立上げ時である本年は30%だが、 将来的には10%にすると宣言したルールを設定した。

8・6 プライムからの下請業務の報酬

●本を多数出版し、講演に明け暮れる業界の有名な先生になると、当然仕事の引合いも多くなる。 これらの有名な先生は自分が契約者となって多数の注文を受け、自分が抱えるスタッフにそれを割り振って消化する。 この場合の契約者がプライム(Prime Contractor)で、スタッフは下請け(Subcontractor)である。 我々仲間では、1人でやっている場合の年収は1,000万円台で、年収2,000万円台以上の人は皆プライムとして人 を使ってやっているというのが常識となっている。ここまでくればスペシヤリストとしては成功者ということなのであろう。
●私の場合を例にとって説明しよう。私が社外スタッフとして仕事をもらっているS1氏は例えば1頁25,000円で受注してくる。 私に仕事が来る段階では1頁7,000円になる。しかし、私のヒヤリング等の出張旅費・日当、事務用消耗品費、送料等は 別途支給してくれるから、実質1頁のコストは10,000円を超している。これにプライムの旅費、事務所維持費等の諸経費、 仲介手数料等を払うとそれほど大きな利益は出ていないとプライムであるS1氏はいう。
当然ながら、自分で直接仕事が取れた場合は1頁当りの単価もより高く設定できるし、仲介手数料もかからないの で時間単価が高くなる。何時までも人の下請けになっていては浮かばれないし、かといって自分で充分な仕事が 確保できるかと駆け出しのスペシヤリストは悩む訳である。

9.セカンドライフで忙しくなったスペシヤリストの実例

私が省エネルギーセンターの嘱託として多くの専門家と出会った中で、現役時代よりも多分忙しく活動している 二人の人物から、彼らの活動の一端を聞いたことがある。その内容を簡単に紹介しよう。
T氏の場合:当時66歳の氏は昨年半ばまでIプラント建設の常勤監査役であった。発電プラントの専門家である。 海外経済協力基金OECFから電源開発インターナシヨナル社に委託されてシリア、韓国、台湾などの発電所建設に伴う 環境管理のコンサルに出向いており、その時の報酬は15万円/日であった。また、日本能率協会等からISO-9000、 ISO-14000のコンサルに出かけると報酬は10万円/日で、報告書はA4用紙1枚に制限されている。 I社在籍当時より収入は多いそうだ。
M氏の場合:当時65歳の氏は都の某局局長だった人である。省エネルギーセンターと中小企業総合事業団 の両方に専門員登録している。省エネ診断、専門学校等の講師、東京都の中小創造法認定・助成金審査等の電気部門の 審査者、専門書の依頼執筆、省エネ広報テレビへの出演等多忙を極めており、省エネルギーセンターの嘱託(最終的に 私に廻ってきた)の仕事を照会された時も、関係先への接触機会を低下させないために断っている。定年退職して コンサルタントになって3年、スケジュール表を見せていただいたが、一杯予定が詰まっていた。毎晩遅くまで執筆 する努力家である。

このご両人はスペシヤリストとして大繁盛のスーパーマン達である。セカンドライフでここまでやるのかと、 とてもこれには及ばない私たちは羨むのである。
最期に私のある時点の仕事の状況を開示してこの講座を終えよう。勿論、上述のお二人には遠く及ばないが、 実例として一応の目安にはなろう。調査対象期間5ヶ月間で記録されている作業時間はネット331時間、 週5日・1日8時間として負荷率38%になる。その間の収入は122万円で時間単価3,680円であった。 これが定年後に開業3年半で68歳のスペシヤリストの負荷状況と報酬のレベルの一例である。 以 上